想像力を伸ばす
シリーズ⑤「タイムトラベラー」
今回は二本の記事から、「二十年後の自分」へタイムトラベルして書く作文に挑戦します。
ニュースを「出来事」で終わらせず、未来のくらしにつなげて考える練習です。
~目次~
ニュースの「種」が、二十年後の私を守る
導入
二十年後の私は、ふとした瞬間に今週のニュースを思い出しているかもしれません。
本論①
あのとき、美術館の絵「自転車乗り」が偽物だと分かって話題になり、多くの人が見守った出来事がありました。
当時はただ驚くだけでしたが、今思えば「本物と偽物の境界線は、単なる気持ちの問題ではない」という予感めいた実感を抱いた最初の日だった気がします。

「驚いた」だけで終わらず、“後から気づいたこと”に変換してみましょう。
本論②
その後、AIによる偽画像が氾濫し、思わぬ被害も起こりました。写真が勝手に使われ、身に覚えのない姿、行動・・・あの悔しさと恐怖。
しかし同時に、目に見えない「透かし」のような技術が広まり、真偽を確かめる手段も整っていきました。あのとき「確かめる目」を持つことの大切さに気づいておいて、本当によかったと思います。
英単語にまつわるニュースも、今の私にとって大きな意味を持っていました。英語の世界で助けになったのは、単語を数多く暗記したことよりも、基本の言葉を使いこなして自分の思いを伝えられた経験だったからです。今は、リモートの概念が進み、英語で話す機会も増えています。「量」ではなく「生きた知識」こそが役に立つのだと、年月を経て改めて実感しています。

二本の記事を「未来の自分」という想像でつないでいます。ここが“作文が深くなるポイント”です。
結論
これら二つのニュースが教えてくれたのは、あふれる情報の中から「本物を見抜く目」や「核心を見極める力」でした。二十年後の私は、今の自分にこう語りかけるでしょう。
「ニュースは遠い国の出来事じゃない。未来の自分を守るための、大切な練習だよ」と。

結論は「未来の自分のひとこと」で締めると、読後感が残ります。
子どもの想像力を高める「作文のコツ」を解説
導入:未来の自分を置く
役割:作文に“時間の奥行き”を作る
- いきなり意見を書かず、「二十年後/三十年後」を先に置く
- ニュースが「くらし」に関係してくる理由が作れる
👉 未来の自分=読み手にとっての“物語の主人公”になる
本論:ニュースを「未来の材料」に変える
役割:出来事→学び→備え へ進める
- 「その時は驚いた」→「今ならこう思う」に言い換える
- 未来の困りごと(被害/不安)を想像して、ニュースとつなぐ
- 英語も同じで、「数」より「使える」を未来の自分が証明する
結論:未来の自分から一言
役割:考えを“ことば”にして残す
- 未来の自分が、今の自分に声をかける
- 正解ではなく、「続けたい姿勢(確かめる/基本を大切にする)」で締める
- 読み手も「自分なら何て言う?」と考えやすくなる
まとめ
今回の「タイムトラベラー」」作文は
「未来の主人公」 で読者を惹きつけ、
「時事」+「未来の想像」 で考えを書き、
「未来の自分」 の自分からのメッセージで締める
作文です。
小学生「想像力」チャレンジ
「ニュースって、自分には関係ないや」と思っているお子さんにこそ試してほしいのが、「タイムトラベラーの術」です。20年後の大人になった自分から、今のニュースを振り返ってみましょう。
デロリアンに乗らなくても、想像力ひとつで世界の見え方が変わります。
低学年:まずは「未来の自分」を想像してみよう!
「20年後の自分は、何をしているかな?」
- チャレンジのヒント
大人になった自分が、20年前(今)のニュースを思い出して一言つぶやくなら?
👉 作文の例:
「私は20年後、かっこいい絵かきさんになっています。子どものころに見た『にせものの自転車の絵』のことを思い出しました。にせものでも、みんなが『きれいだな』と思った気持ちは本物だったと思います。」
中学年:未来の自分から「今の学び」を想像してみよう!
「今の勉強やニュースが、20年後にどう役立っているかな?」
- チャレンジのヒント:
未来の自分が、今の自分に「あの時、あれを知っておいてよかったよ!」と教えてくれるメッセージを書いてみよう。
作文の例:
「ぼくは今、30歳になって外国で仕事をしています。子どものころ、英単語の数が整理されるというニュースがありました。あの時、たくさんの単語を丸暗記するより、大事な言葉をしっかり使いこなす練習をしておいて本当によかったです。」
高学年:未来の社会から「本質の価値」を問い直してみよう!
「20年後、世の中の『当たり前』はどう変わっているだろう?」
- チャレンジのヒント:
20年後の教科書や新聞を読んでいる自分を主語にして、今のニュースを「歴史の一ページ」として分析してみよう。
作文の例:
「2046年、AIが完璧な絵を描くのが当たり前の時代になった。ふと、20年前に『にせものの絵』に人が集まったニュースを思い出した。当時は不思議に思ったけれど、今ならわかる。人は『正解』ではなく、そこに宿る『物語』に価値を感じていたのだ。あのニュースは、AI時代に大切なことを教えてくれていたのかもしれない。」
AIが当たり前になった未来から、あえて「にせものの絵」や「学びの土台」のニュースを批評してみましょう。
保護者の方へ:チャレンジを促す声かけのコツ
「20年後、あなたは何歳?」「その時、英語はどうなってるかな?」と、具体的な未来像を一緒に膨らませてから書き始めると、筆がスムーズに進みます。正解はありません。お子さんの「自由な想像」を楽しんでみてください。
✏️おうちで、ここまでできたらOK
全部書けなくても大丈夫。①〜③を少しずつでOKです👌
ここまで考えられたら、もう立派なチャレンジです
上手に書けているかどうかより、
考えようとしていることが、いちばん大切です。
迷ったり、止まったりするのは、
ちゃんと考えている証拠です。
📮 書けたら、送ってみませんか?
三文だけでも、途中でもOKです。
立派にまとめなくて大丈夫。
「こう考えたんだな」が伝われば、それで十分です。
※評価や点数はつけません
※うまく書けていなくても大丈夫です
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導入は「未来の自分」を置くと、一気に読み手を引き込めます。ここでは結論を急がなくてOKです。